03th 10月
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「ラブカは静かに弓を持つ」
最近、すっかりAudibleで本を読む(聴く)事が増えた。掃除中もメイク中も移動中も車中でも流せるのと、サブスクなので、普段は手に取らない本、そういえば読みたかったけど忘れていた本などと出会える。
朗読者の声が合わないと聴く気にならない事があるのが玉に瑕。
この「ラブカは静かに弓を持つ」は、去年の本屋大賞ノミネート作品だそうで、実は題名が気になっていた。
著作権を音楽教室と争っていた実在のJASRACの話が題材。ピティナの専務理事も頑張っていた。
ヤマハなど音楽教室が、日本音楽著作権協会(JASRAC)を相手取り、レッスン時に講師や生徒が楽曲を演奏する際の著作権料を徴収する権利がないことを求めたもの。
教師による演奏のみが演奏権の対象となり、音楽教室側に音楽著作権使用料の支払い義務が生じるが、生徒の演奏については生じないとする判決が、最高裁で確定しているそう。
音楽教室へ潜入調査していた協会のスパイの話なのだけれど(実際にあったらしい)、スパイとして潜入しながらも、音楽をする者の喜びと、講師と生徒の関係性など、音楽に関わった人なら共感するエピソードが満載。そして、なにより、ストーリーテリングでぐんぐん読ませるので、止まらない。
朗読の声がいいんだなまた。