お墓参り後みんなで食事をして、私は1人川崎へ。
今夜は、プレトニョフのコンサートチケットを、たまたま以前から買っていたのです。✨✨
ずっと聴きたかったプレトニョフ!結構来日してるけど、タイミングが合わず聴けなかった。
おお、シゲルカワイ。なんだか嬉しい。
第一部はベートーベンの悲愴と月光。悲愴の一音目。え?今まで日本では絶対に聴いたことのないベートーベン。
絶対に日本人がやると先生や批評家に怒られる笑。pppからmfまで。でも、そのせいか音の立体感は半端ないし、ファンタジーと聴き手に想像させる世界観がすごい。ただ、プレトニョフを生で聴いたことのない私は、一曲めはミスタッチも多く、正直、ん?体調大丈夫かな?
そして楽しみだったグリーグの第二部。
圧巻!これがプレトニョフか。アップルミュージックで聴いていったけれど、これは生で聴かないとかわからない。音の種類が豊富で、想像力が掻き立てられ、別世界へ誘われました。音と音の間に音楽があり、詩がある。ppがすごい…。
そしてそれを表現できるシゲルカワイが素晴らしい!
グリーグ、弾いた事のない帰ったら弾きたい曲が沢山。でも全くの別物になりそう…。彼があの音色で弾くから素敵なんだと、残念ながら弾く前からわかる。
無駄な動き、これ見よがしな事は何一つない。60代と思えないゆっくりとした老人の様な歩みとしぐさ。
一部二部通して聴き、まるでどこかの小さなサロンで、天才が気の赴くままに弾くのを聴かせてもらっている印象。
アンコールも充実。グリーグ、モシュコフスキー、そしてショパンのノクターン遺作嬰ハ短調。(ミューザ川崎はアンコール掲示してくれない。Xには載るけどちょっと不親切。アナウンスもアレに気をつけろコレに気をつけろと、縮こまる様なことを延々と言う。ちょっとお役所的。ホールは最高だけど。)
はー、贅沢な2時間でした。✨✨神の領域。
以前、藤田真央さんがテレビかラジオでスイスの音楽祭の折のプレトニョフの事を話していたっけ。
詳細は忘れたけど、何かの折、並み居る大御所が次々にプレトニョフの前で緊張しながらピアノを弾き、最後にプレトニョフが、それまでみんなが弾いた曲の一節を使った即興の作品をその場で披露したと。真央さんが弾いたのは「花が咲く」で、初めて聴いたはずのその一節もちゃんと使われていたと。