武満徹のある作品の中で、人の声で突然「カノープス」、と聴こえてくる部分があります。昔々聴いた時からとても印象に残っており、ラテン語かなにかかなと思いながらも意味は知らずにその音のみ何となく覚えていました。
後にドビュッシーの前奏曲集の中にその題名の曲があるのを発見し星の名前だと知りました。
そして今日、何十年ぶりにその言葉を発見しました。
場所は岩手県。室根山の頂上にある天文台の天体望遠鏡の通称が「カノープス」だったのです!
立ち寄った山の上の天文台。国立天文台と同じ設備を備えているそうで、ふるさと創生で、村で、一億円をこの設備に使ったそうです。
真昼なのに、金星、オリオン座のベテルギウス(少しオレンジ)とリゲル(ダイヤのような白)、白銀のようなシリウス、そして、太陽のプロキオン(電磁波)を、解説付きで見せてもらいました。
ふと下を見ると望遠鏡の下にカノープスの文字が。
福島が見ることができる最北と言われる、全天で2番目に明るい1等星で、日本の多くの地域では、南の空の低い位置にあるため、なかなか見つけにくい星だそうです。
山が高い所にあるので、岩手でも見ることができるかもしれないと言う希望を込めての命名だったそうです。
なんてロマンチック。✨
ちなみに一度も見えたことはないそうです。
それにしても貴重で素敵な体験でした。