08th 7月
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沙羅樹 夏椿
門のところに、沙羅の木が一本あります。
毎年、気が付くと、びっくりするくらい白くて真ん中が黄色いきれいな花が咲きます。
今年は、目線が上を向いていなかったのか、咲いているのに気づいたのが花が落ちたのを見た時でした。夏椿という別名のとおり、花ごと、ぽとっと落ちます。
はっとして上をみたら、まだ木にいくつか花が残っていました。雨の時期に咲くので、落ちた花はすぐ白ではなくなります。
おもひおもひころがる沙羅のはなへ雨 伊藤敬子
散るための雨を吸ひをり夏椿 高橋栄子
聴きなれしピアノの底に夏椿 田中信克
平家物語に出て来る、昔暗唱させられた、「祗園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必滅の 理をあらはす」の沙羅双樹とは違うらしいけれど、同じようなはかないイメージがあります。